ボイラー技士試験の受験ガイド(二級を中心に)
二級ボイラー技士試験は受験資格がなく、誰でも受けられます。4科目40問を3時間で解き、各科目40%以上かつ合計60%以上で合格です。受験手数料は8,800円で、全国7つの安全衛生技術センターでおおむね毎月実施されています。合格しただけでは免許は出ず、ボイラー実技講習の修了などの要件を満たしてから免許を申請します。
二級ボイラー技士は誰でも受験できる?
受験できます。二級に受験資格はなく、受験申請には本人確認証明書の添付だけが必要です。
以前は実務経験などが受験の条件でした。平成24年4月1日から、この条件が「免許交付要件」に変わり、試験は誰でも受けられるようになりました。対象は二級ボイラー技士、ボイラー整備士、発破技士、ガス溶接作業主任者、林業架線作業主任者、高圧室内作業主任者の6つの免許試験です。
そのかわり、免許を受け取る段階で、これまでと同じ実務経験や講習修了の証明が必要です。ボイラー実技講習は、試験の前に修了しても、合格した後に修了してもかまいません。平成24年3月31日までに合格した人は、免許申請の際に実務経験などの証明書類を付けなくてよいとされています。
試験は何問出て、何点取れば合格?
4科目が各10問(100点)の計40問で、すべて五肢択一のマークシート式です。試験時間は4科目を通しで3時間(13時30分〜16時30分)です。
合格基準は、科目ごとの得点が40%以上で、かつ合計が60%以上であることです。1科目10問なので、どの科目も4問以上正解し、全体で24問以上正解すれば基準を満たします。協会の表示は「10問(100点)」で、1問ごとの配点は明記されていません。
二級には科目免除の制度がなく、4科目を同じ日に受けます。本番と同じ形で力を測るには、模擬試験を使ってください。
| 科目 | 出題数(配点) | 告示が定める範囲 |
|---|---|---|
| ボイラーの構造に関する知識 | 10問(100点) | 熱及び蒸気、種類及び型式、主要部分の構造、附属設備及び附属品の構造、自動制御装置 |
| ボイラーの取扱いに関する知識 | 10問(100点) | 点火、使用中の留意事項、埋火、附属設備及び附属品の取扱い、ボイラー用水及びその処理、吹出し、清浄作業、点検 |
| 燃料及び燃焼に関する知識 | 10問(100点) | 燃料の種類、燃焼方式、通風及び通風装置 |
| 関係法令 | 10問(100点) | 労働安全衛生法・同施行令・安衛則中の関係条項、ボイラー及び圧力容器安全規則、ボイラー構造規格中の附属設備及び附属品に関する条項 |
試験はいつ、どこで受けられる?
全国7つの安全衛生技術センターと、東京・大阪の2つの試験場で受けられます。令和8年度の二級は、多くの会場で年12回(おおむね月1回)です。
令和8年度の日程は、4月9日、5月26日、6月11日、7月9日、8月5日、9月28日、10月14日、11月11日、12月9日、1月12日、2月2日、3月5日の12回です。関東センター(市原)と東京試験場は、これに7月21日と2月25日が加わって年14回になります。
近畿地区は、大阪試験場が年12回を受け持ち、近畿センター(加古川)での実施は7月21日と2月25日の年2回だけです。受験する会場の日程は、申請の前に協会のページで確かめてください。
| 会場 | 所在地 | 令和8年度の二級 |
|---|---|---|
| 北海道安全衛生技術センター | 北海道恵庭市 | 年12回 |
| 東北安全衛生技術センター | 宮城県岩沼市 | 年12回 |
| 関東安全衛生技術センター | 千葉県市原市 | 年14回 |
| 関東センター 東京試験場 | 東京都港区 | 年14回 |
| 中部安全衛生技術センター | 愛知県東海市 | 年12回 |
| 近畿安全衛生技術センター | 兵庫県加古川市 | 年2回 |
| 近畿センター 大阪試験場 | 大阪府大阪市北区 | 年12回 |
| 中国四国安全衛生技術センター | 広島県福山市 | 年12回 |
| 九州安全衛生技術センター | 福岡県久留米市 | 年12回 |
センターから遠い地域でも受けられる?
受けられます。各センターは、センターから遠い地域に住む人のために、地区ごとに日程と受付期間を決めて出張特別試験を行っています。二級ボイラー技士もその対象です。
令和7年度の二級は全国で180回の学科試験があり、そのうち80回が出張特別試験でした。受験者21,349人のうち5,695人が出張特別試験で受験しています(全体の26.7%、当サイト算出)。
出張特別試験は、提出先と受付期間が地区ごとに違い、協会本部には申請できません。関東センターは、東京試験場の開設にともない、東京・神奈川・埼玉地区の出張特別試験を行っていません。
受験手数料はいくらで、どう申し込む?
受験手数料は8,800円です。労働安全衛生法関係手数料令で決まっている額で、受験票が発行された後は返還されません。
申込みはオンライン申請と書面申請のどちらでもできます。オンライン申請は、試験日の2か月前から14日前の23時59分59秒まで受け付けます。書面の場合は、第1希望日の2か月前から14日前の消印までに、受験するセンターか試験場へ簡易書留で郵送します。
センター窓口への持参は、休業日を除く2日前まで受け付けます。どの方法でも、受付期間中に定員に達すると締め切られます。
| 受験手数料 | 8,800円(受験票の発行後は返還されない) |
|---|---|
| オンライン申請 | 試験日の2か月前〜14日前 |
| 書面(郵送) | 第1希望日の2か月前〜14日前の消印まで。簡易書留で申請先のセンター・試験場へ |
| センター窓口に持参 | 第1希望日の2か月前〜2日前(休業日を除く) |
| 添付するもの | 本人確認証明書、証明写真(縦3.0cm×横2.4cm) |
合格したら、すぐにボイラーを扱える?
扱えません。ボイラーの取扱いの業務に就けるのは、免許の交付を受けたボイラー技士です。試験に合格し、次のいずれかに当てはまる人が免許を受けられます(ボイラー則 第97条第3号)。
多くの人が選ぶのは、登録を受けた機関が行うボイラー実技講習の修了です。日本ボイラ協会の案内では講習は20時間で、同協会が都道府県の支部ごとに開いています。
免許申請書は東京労働局免許証発行センターに提出し、免許試験合格通知書と本人確認証明書を添えます。手数料は1,500円(電子情報処理組織を使う場合は1,450円)です。満18歳に満たない人は免許を受けられません(第98条)。
| ボイラー実技講習 | 都道府県労働局長の登録を受けた者が行うボイラー実技講習を修了した人 |
|---|---|
| 実地修習 | ボイラーの取扱いについて6月以上の実地修習を経た人 |
| 学校で学んだ人 | 大学・高専・高校などでボイラーに関する学科を修めて卒業し、3月以上の実地修習を経た人 |
| 技能講習と小規模ボイラーの経験 | ボイラー取扱技能講習を修了し、その後4月以上、小規模ボイラーを取り扱った経験がある人 |
| そのほか | 職業訓練のボイラー運転科を修了した人、厚生労働大臣が定める人(一定の海技士など) |
二級ボイラー技士の免許で何ができる?
小型ボイラーを除くボイラーの取扱いの業務に就けます。この業務はボイラー技士でなければ就かせてはならないと決まっています(安衛法 第61条、安衛令 第20条第3号、ボイラー則 第23条)。小規模ボイラーだけは、ボイラー取扱技能講習の修了者も扱えます。
ボイラー取扱作業主任者には、取り扱うボイラーの伝熱面積の合計が25㎡未満の場合に選任されます。25㎡以上500㎡未満は一級以上、500㎡以上は特級が必要です(貫流ボイラーのみの場合を除く)。
合計を出すときは、貫流ボイラーは伝熱面積の10分の1、廃熱ボイラーは2分の1として数えます(ボイラー則 第24条)。数え方の例は計算・公式のページに載せました。
一級・特級に進むには何が必要?
一級を受験するには、二級ボイラー技士免許などの受験資格が要ります。免許の交付には、二級免許を受けた後2年以上ボイラーを取り扱った経験、または1年以上の作業主任者の経験が必要です。
特級の受験資格は、一級ボイラー技士免許などです。免許の交付には、一級免許を受けた後5年以上の取扱い経験、または3年以上の作業主任者の経験が要ります。
試験の形も変わります。一級は二級と同じ4科目40問ですが、試験時間は休憩なしの4時間です。特級は各科目6問を1時間ずつ解く計4時間の試験で、記述式を含みます。特級だけは、一部の科目に合格すると、その科目が2年以内なら免除されます。
| 項目 | 二級 | 一級 | 特級 |
|---|---|---|---|
| 受験資格 | なし | 二級免許など | 一級免許など |
| 問題数 | 40問(各科目10問) | 40問(各科目10問) | 24問(各科目6問) |
| 試験時間 | 3時間 | 4時間(休憩なし) | 各科目1時間・計4時間 |
| 出題形式 | 五肢択一 | 五肢択一 | 記述と選択の混合 |
| 作業主任者になれる伝熱面積の合計 | 25㎡未満 | 500㎡未満(貫流ボイラーのみは500㎡以上も) | 制限なし |
| 免許交付に必要な経験 | 実技講習の修了など | 二級免許後2年以上の取扱いなど | 一級免許後5年以上の取扱いなど |
| 令和8年度の実施 | 多くの会場で年12回 | センターごとに年1〜5回 | 年1回(10月26日) |
過去の試験問題はどこで見られる?
安全衛生技術試験協会が「公表試験問題」として掲載しています。二級・一級は半期ごとに1回分を年2回(4月・10月)載せ、ページに並ぶのは直近2回分です。正答は、選択肢番号の前に付いた「○」で示されています。
公表試験問題のページには、令和8年1月1日以降に施行された法令に対応していないという注意書きがあります。令和8年4月1日にはボイラー構造規格が改正され、ボイラー則でも製造許可や検査の仕組みが変わりました。
関係法令の問題は、正答が今の条文と合わない場合があります。覚える数字には改正後の条文で確かめた値を載せています。
よくある質問
二級ボイラー技士に受験資格はありますか?
ありません。平成24年4月から、実務経験などの条件は受験ではなく免許交付の要件になりました。誰でも受験でき、合格後にボイラー実技講習の修了などの要件を満たして免許を申請します。
二級ボイラー技士の受験料はいくらですか?
受験手数料は8,800円です。合格後の免許申請には別に1,500円(電子申請は1,450円)の手数料がかかり、ボイラー実技講習を受ける場合はその受講料も必要です。
二級ボイラー技士試験は年に何回ありますか?
令和8年度は多くの会場で年12回(おおむね月1回)です。関東センター(市原)と東京試験場は年14回、近畿センター(加古川)は年2回で、近畿地区は大阪試験場が年12回を受け持っています。このほか地区ごとに出張特別試験があります。
二級ボイラー技士試験の合格基準は何点ですか?
科目ごとの得点が40%以上で、かつ合計が60%以上です。各科目10問なので、どの科目も4問以上、全体で24問以上の正解が境目になります。
ボイラー実技講習は試験の前と後、どちらで受けますか?
どちらでもかまいません。平成24年4月以降、講習の修了は免許交付の要件になったため、合格してから受講して免許を申請することもできます。日本ボイラ協会の案内では講習は20時間です。
出典:二級ボイラー技士の紹介|安全衛生技術試験協会、一級ボイラー技士の紹介|安全衛生技術試験協会、特級ボイラー技士の紹介|安全衛生技術試験協会、二級ボイラー技士の日程|安全衛生技術試験協会、一級ボイラー技士の日程|安全衛生技術試験協会、特級ボイラー技士の日程|安全衛生技術試験協会、本部・各センター一覧|安全衛生技術試験協会、出張試験について|安全衛生技術試験協会、関東安全衛生技術センター|安全衛生技術試験協会、試験手数料|安全衛生技術試験協会、合格後の手続き|安全衛生技術試験協会、令和7年度 事業報告書|安全衛生技術試験協会、公表試験問題|安全衛生技術試験協会、平成24年4月1日からの免許試験の受験資格の変更(厚生労働省リーフレット)、ボイラー及び圧力容器安全規則(e-Gov法令検索)、労働安全衛生法関係手数料令(e-Gov法令検索)、免許規程(厚生労働省 法令等データベース)、二級ボイラー技士免許の取得について|日本ボイラ協会