ボイラー技士試験で覚える数字(116項目)

関係法令は、数字を入れ替えた誤りの選択肢が多い科目です。条文はボイラー則と安衛令が令和8年4月1日施行の版、ボイラー構造規格が令和8年4月1日適用の改正後の版で確かめました。協会の公表試験問題は令和8年1月1日以降に施行された法令に対応していないので、食い違ったときは条文の値で覚えてください。

試験そのものの数字は?

項目数字補足
試験時間(二級)3時間13時30分〜16時30分。4科目を通しで解く(免許規程 第6条第2項、協会の二級紹介)
出題数4科目×10問=40問五肢択一。各科目100点(協会の二級紹介)
合格基準各科目40%以上かつ合計60%以上10問の科目なら4問、40問なら24問の正解が境目(協会の二級紹介)
受験手数料8,800円労働安全衛生法関係手数料令 第6条第4号
免許申請の手数料1,500円電子情報処理組織を使う場合は1,450円(手数料令 第1条第1号)
免許を受けられない年齢満18歳未満ボイラー則 第98条
ボイラー実技講習20時間日本ボイラ協会の案内による。免許の交付要件の一つ(ボイラー則 第97条第3号)
オンライン申請の受付試験日の2か月前〜14日前書面の郵送も第1希望日の2か月前〜14日前の消印まで(協会の二級紹介)

法令の対象から外れる小型ボイラーの大きさは?

項目数字補足
蒸気ボイラー(0.1MPa以下)伝熱面積1㎡以下または胴の内径300mm以下かつ長さ600mm以下(安衛令 第1条第4号イ)
開放管などを付けた蒸気ボイラー伝熱面積3.5㎡以下大気に開放した内径25mm以上の蒸気管付き、または0.05MPa以下で内径25mm以上のU形立管付き(同号ロ)
温水ボイラー(0.1MPa以下)伝熱面積8㎡以下同号ハ
温水ボイラー(0.2MPa以下)伝熱面積2㎡以下同号ニ
貫流ボイラー(1MPa以下)伝熱面積10㎡以下気水分離器は内径300mm以下かつ内容積0.07㎥以下(同号ホ)

技能講習修了者でも扱える小規模ボイラーは?

項目数字補足
蒸気ボイラー(胴の大きさ)内径750mm以下かつ長さ1,300mm以下安衛令 第20条第5号イ。ボイラー取扱技能講習修了者が扱える(ボイラー則 第23条第2項)
蒸気ボイラー(伝熱面積)3㎡以下安衛令 第20条第5号ロ
温水ボイラー伝熱面積14㎡以下同号ハ
貫流ボイラー伝熱面積30㎡以下気水分離器は内径400mm以下かつ内容積0.4㎥以下(同号ニ)

作業主任者に必要な免許は伝熱面積でどう決まる?

項目数字補足
特級ボイラー技士が必要伝熱面積の合計500㎡以上貫流ボイラーのみを取り扱う場合を除く(ボイラー則 第24条第1項第1号)
一級以上が必要25㎡以上500㎡未満貫流ボイラーのみで500㎡以上の場合を含む(同項第2号)
二級以上で選任できる25㎡未満同項第3号
合計するときの貫流ボイラー伝熱面積×1/10同条第2項第1号
合計するときの廃熱ボイラー伝熱面積×1/2火気以外の高温ガスを加熱に利用するもの(同項第2号)
合計するときの小規模ボイラー算入しない同項第3号
大臣が定める自動制御装置付き最大の1基以外は算入しないことができる異常時に安全に停止させる機能などを持つもの(同項第4号)。装置の要件は平成16年厚生労働省告示第131号
電気ボイラーの伝熱面積60kWを1㎡とみなす令和5年12月18日施行の改正前は20kW(ボイラー則 第2条第4号)
貫流ボイラーの伝熱面積燃焼室入口から過熱器入口までの水管燃焼ガス等に触れる面の面積(第2条第3号)
長手方向のひれ(両面に放射熱)ひれの片面の面積×1.0ひれの両面が燃焼ガス等に触れる水管。管の外周の面積に加える(第2条第2号ロ)
長手方向のひれ(片面が放射熱、他面が接触熱)ひれの片面の面積×0.7同上
長手方向のひれ(両面に接触熱)ひれの片面の面積×0.4同上
円周方向・スパイラル状のひれひれの片面の面積の20%管の外周の面積に加える(第2条第2号ニ)
燃焼ガス等に触れるスタッドチューブスタッドの側面の面積の15%管の外周の面積に加える(第2条第2号ト)
壁に配置した耐火物被覆のスタッドチューブ管の外周の面積の1/2被覆物の全周が燃焼ガス等に触れるものは外周の面積(第2条第2号ヘ)

ボイラー室と据付位置の距離は?

項目数字補足
ボイラー室に設置しなくてよい伝熱面積3㎡以下ボイラー則 第18条
ボイラー室の出入口2以上緊急時の避難に支障がないボイラー室は除く(第19条)
最上部から天井・配管など上部の構造物まで1.2m以上安全弁などの附属品の検査・取扱いに支障がなければ除く(第20条第1項)
外壁から側部の構造物まで0.45m以上本体を被覆していないボイラーと立てボイラー(第20条第2項)
同(胴が小さいボイラー)0.3m以上胴の内径500mm以下かつ長さ1,000mm以下のもの
不燃性材料で被覆する可燃物の範囲外側から0.15m以内ボイラー、金属製の煙突・煙道が対象(第21条第1項)
可燃物の被覆が不要になるボイラー側の被覆厚さ100mm以上金属以外の不燃性材料で被覆されている場合
燃料との距離2m以上障壁など防火の措置があれば除く(第21条第2項)
燃料との距離(固体燃料)1.2m以上同上
設置届の期限工事開始の日の30日前まで所轄労働基準監督署長へ(安衛法 第88条第1項、ボイラー則 第10条)

日常の管理と取扱いで決まっている回数・値は?

項目数字補足
作業主任者の職務10項目ボイラー則 第25条第1項
水面測定装置の機能点検1日1回以上同項第5号
同(認定を受けた自動制御装置付き)3日に1回以上にできる所轄労働基準監督署長の認定が必要(第25条第2項)
安全弁の調整最高使用圧力以下で作動第28条第1項第1号
安全弁が2個以上のとき1個は最高使用圧力以下、他は3%増以下第28条第2項
過熱器用安全弁胴の安全弁より先に作動第28条第1項第2号
圧力計・水高計の内部の温度80℃以上にしない凍結も防ぐ(第28条第1項第4号)
吹出し1人で同時に2以上のボイラーを行わない吹出し中は他の作業をしない(第31条)
定期自主検査1月以内ごとに1回第32条第1項
定期自主検査の記録3年間保存第32条第3項
定期自主検査が要らない期間1月を超えて使用しない期間使用を再開するときに実施(第32条第1項ただし書・第2項)

検査と検査証の期間は?

項目数字補足
ボイラー検査証の有効期間1年ボイラー則 第37条第1項
性能検査による更新1年未満、または1年を超え2年以内性能検査の結果により期間を定めて更新できる(第38条第2項)
未設置の移動式ボイラーの検査証の延長構造検査等の日から2年以内設置した日から1年を超えない範囲(第37条第2項)
使用検査が必要になる未設置期間1年以上保管状況が良好と認められたものは2年以上(第12条第1項第2号)
落成検査を受けられる時期構造検査または使用検査の合格後第14条第2項
事業者が変わったとき10日以内に検査証の書替え第44条
休止の報告検査証の有効期間中休止期間が有効期間を過ぎる場合(第45条)

安全弁・圧力計・水面計の数と範囲は?(構造規格)

項目数字補足
蒸気ボイラーの安全弁2個以上ボイラー構造規格 第62条第1項
安全弁が1個でよい蒸気ボイラー伝熱面積50㎡以下同項ただし書
安全弁の弁軸鉛直本体の検査しやすい位置に直接取り付ける(第62条第2項)
過熱器の安全弁の位置過熱器の出口付近第63条第1項
JIS B 8210への適合が必要な安全弁リフトが弁座口の径の1/15以上の揚程式と全量式最高使用圧力0.1MPaを超える蒸気ボイラーに備えるもの(第64条第1項)
温水ボイラーに逃がし弁水温120℃以下逃がし管で代えられる(第65条第1項)
温水ボイラーに安全弁水温120℃超第65条第2項
圧力計の最大指示値最高使用圧力の1.5倍以上3倍以下蒸気ボイラー(第66条)
水高計の最大指示値最高使用圧力の1.5倍以上3倍以下温水ボイラー。圧力計で代えられる(第67条)
ガラス水面計の数2個以上貫流ボイラー(多管式を除く)以外の蒸気ボイラー(第69条第1項)
多管式貫流ボイラーのガラス水面計1個以上同項
1個をガラス水面計でない装置にできる胴の内径750mm以下遠隔指示水面測定装置を2個付けた場合も同じ(第69条第1項ただし書)
ガラス水面計の取付位置ガラス管の最下部=安全低水面第69条第2項
鋳鉄製にできない水柱管最高使用圧力1.6MPa超第70条第1項
験水コックの数3個以上胴の内径750mm以下かつ伝熱面積10㎡未満は2個(第72条第1項)
最下位の験水コック安全低水面の位置第72条第2項
給水装置の能力最大蒸発量以上第73条第1項
2つ目の給水装置の能力(ポンプを結合した場合)最大蒸発量の25%以上燃料を遮断しても熱供給が続くボイラーなどで給水装置が2個必要な場合(第73条第2項)
給水弁と逆止め弁両方を取り付ける貫流ボイラーと最高使用圧力0.1MPa未満は給水弁のみでよい(第75条)
爆発ガスの分散装置が必要な爆発戸作業場所から2m以内第81条第1項
燃焼室のマンホールを省ける炉筒直径500mm以下前部か後部に掃除穴がある炉筒ボイラー(第82条)

鋳鉄製ボイラーの制限は?

項目数字補足
鋳鉄製にできない蒸気ボイラー0.1MPaを超えて使用ボイラー構造規格 第88条第1号
鋳鉄製にできない温水ボイラー(圧力)0.5MPa超破壊試験で最高使用圧力を算定する場合は1MPaまで(第88条第2号)
鋳鉄製にできない温水ボイラー(温度)120℃超第88条第3号
セクションの肉厚8mm以上(0.3MPa以下)、10mm以上(0.3MPa超)第91条
水圧試験(蒸気ボイラー)0.2MPa第93条第1号
水圧試験(温水ボイラー)最高使用圧力の1.5倍0.2MPa未満になる場合は0.2MPa(第93条第2号)
温水温度自動制御装置が必要0.3MPaを超える温水ボイラー温水温度が120℃を超えないようにする(第98条)
ガラス水面計(蒸気ボイラー)2個以上1個は他の水面測定装置にできる。験水コックにする場合は2個以上(第97条)
水道など圧力のある水源からの給水返り管に取り付ける第100条

圧力・温度・熱の単位と基準は?(構造)

項目数字補足
1MPa1,000kPa=1,000,000Paメガは10の6乗、キロは10の3乗(計量単位令 別表第4)
標準大気圧(1気圧)101.325kPa計量単位令の「気圧」はパスカルの101,325倍
法令・圧力計が示す圧力ゲージ圧力大気圧を0とした圧力。最高使用圧力はゲージ圧力で表す(ボイラー則 第1条第6号)
絶対圧力ゲージ圧力+大気圧真空を0とした圧力
セルシウス温度熱力学温度(K)-273.15計量単位令(温度の定義)
100℃の水の蒸発熱2,257kJ/kg大気圧で100℃の飽和水1kgを100℃の飽和蒸気にする熱量(日本産業機械工業会 蒸気ボイラ性能表示ガイドライン)
換算蒸発量の基準100℃の飽和水→100℃の乾き飽和蒸気日本機械学会 機械工学事典
水の臨界圧力22.064MPaNIST(220.64bar)。臨界点では飽和水と飽和蒸気の区別がなくなる
水の臨界温度約374℃NIST(約647K)
1kW3,600kJ/h熱出力[kW]=熱量[kJ/h]÷3,600(日本産業機械工業会ガイドラインの式)
胴・ドームの板の厚さ6mm以上内径などにより8mm・10mm・12mm以上(ボイラー構造規格 第8条)
ステーによって支えられる板の厚さ8mm以上ボイラー構造規格 第30条
知らせ穴を設けるステーボルト長さ200mm以下蒸気の噴出でステーの欠損を知らせる穴(ボイラー構造規格 第27条)

燃料と燃焼で使う数字は?

項目数字補足
空気比実際空気量÷理論空気量m=A/A0(中小企業基盤整備機構 J-Net21)
排ガスの酸素濃度から求める空気比21÷(21-O2)O2は乾き排ガス中の酸素濃度(%)。完全燃焼で、燃料に窒素・酸素を含まず、乾き排ガス中の窒素を79%とみなした近似式(J-Net21)
乾き空気中の酸素(体積)21.0%日本機械学会 機械工学事典(理論空気量)
乾き空気中の酸素(質量)23.2%同上
理論空気量(体積)理論酸素量÷0.21質量で求めるときは÷0.232(日本機械学会 機械工学事典)
標準状態の気体1molの体積22.4L0℃・101.325kPaで22.414L(CODATA 2022)。㎥Nはこの状態に換算した体積
重油の種類1種=A重油、2種=B重油、3種=C重油動粘度で分類(JIS K 2205。千葉県資料に載る1991年版の抜粋による)
重油の引火点(1種・2種)60℃以上JIS K 2205
重油の引火点(3種)70℃以上JIS K 2205
重油の動粘度(50℃)1種20以下、2種50以下(mm²/s)3種は1号250以下、2号400以下、3号400を超え1,000以下(JIS K 2205)
重油の硫黄分1種1号0.5%以下、1種2号2.0%以下質量%。2種3.0%以下、3種1号3.5%以下(JIS K 2205)
効率表示に使う燃料の標準値(液体)灯油34.8MJ/L、A重油36.7MJ/L日本ボイラ協会 JBAS-R3:2016(日本産業機械工業会ガイドラインに掲載)
効率表示に使う燃料の標準値(気体)13A 40.6MJ/㎥N、プロパン93.7MJ/㎥N同上

よくある質問

ボイラー取扱作業主任者は伝熱面積何㎡から一級が必要ですか?

取り扱うボイラーの伝熱面積の合計が25㎡以上500㎡未満なら一級以上、500㎡以上なら特級が必要です(貫流ボイラーのみの場合を除く)。25㎡未満なら二級で選任できます。合計するとき、貫流ボイラーは伝熱面積の10分の1、廃熱ボイラーは2分の1として数えます。

ボイラーの据付位置は天井から何m離しますか?

ボイラーの最上部から天井や配管など上部の構造物まで1.2m以上です。本体を被覆していないボイラーと立てボイラーは、側部の構造物まで0.45m以上(胴の内径500mm以下かつ長さ1,000mm以下なら0.3m以上)も必要です。

ボイラー検査証の有効期間は何年ですか?

1年です。性能検査に合格すると更新され、検査の結果によって1年未満、または1年を超え2年以内の期間で更新されることもあります。

蒸気ボイラーの安全弁は何個必要ですか?

2個以上です。伝熱面積50㎡以下の蒸気ボイラーは1個でよいとされています。安全弁が2個以上あるときは、1個を最高使用圧力以下、残りを最高使用圧力の3%増以下で作動するよう調整できます。

電気ボイラーの伝熱面積はどう計算しますか?

電力設備容量60kWを1㎡とみなして、最大電力設備容量を換算します。令和5年12月18日の改正前は20kWで1㎡だったため、古い教材では値が3倍違います。

出典:ボイラー及び圧力容器安全規則(e-Gov法令検索、令和8年4月1日施行)労働安全衛生法施行令(e-Gov法令検索)労働安全衛生法(e-Gov法令検索)ボイラー構造規格(厚生労働省 法令等データベース)労働安全衛生法関係手数料令(e-Gov法令検索)計量単位令(e-Gov法令検索)二級ボイラー技士の紹介|安全衛生技術試験協会二級ボイラー技士免許の取得について|日本ボイラ協会蒸気ボイラ性能表示ガイドライン|日本産業機械工業会換算蒸発量|日本機械学会 機械工学事典理論空気量|日本機械学会 機械工学事典空気比の式の説明|J-Net21(中小企業基盤整備機構)ボイラー則第24条第2項第4号の自動制御装置(平成16年厚生労働省告示第131号)|厚生労働省重油のJIS規格(K2205)抜粋|千葉県水の物性(臨界点)|NIST理想気体のモル体積(CODATA 2022)|NIST