二級ボイラー技士/ボイラーの取扱いに関する知識

附属品の取扱いと点検

安全弁の調整と試験、ガラス水面計の機能試験、水位検出器と圧力計の点検、給水ポンプの起動と停止、吹出しの操作、定期自主検査まで、附属品を正しく働かせ続けるための取扱いをまとめました。

安全弁はどう調整する?

安全弁の調整は、ボイラーの圧力をゆっくり上げて安全弁を作動させ、吹出し圧力と吹止り圧力を確かめながら行います。設定圧力より低い圧力で吹き出すときも、設定圧力になっても作動しないときも、いったんボイラーの圧力を設定圧力の80%程度まで下げてから調整ボルトを操作し(前者は締め、後者は緩める)、もう一度試験します。

ボイラー則第28条は、安全弁を最高使用圧力以下で作動するよう調整し、過熱器用の安全弁は胴の安全弁より先に作動させることを定めています。安全弁が2個以上あれば、1個を最高使用圧力以下、他を最高使用圧力の3%増以下で作動するよう調整できます。エコノマイザの逃がし弁は、本体の安全弁より高い圧力に合わせます。安全弁の手動試験は、最高使用圧力の75%以上の圧力で行います。

安全弁から蒸気が漏れる原因は、弁体と弁座の間のごみ、すり合わせの不良、弁体と弁座の中心のずれ、ばねの腐食による押付け力の低下などです。ばねを締めて漏れを止めると設定圧力が上がってしまうので、原因を取り除きます。試験用レバーを動かして弁の当たりを変えてみる方法もあります。

水面計の機能試験はいつ、どう行う?

機能試験は、運転を始めるとき(残圧があれば点火の直前、なければ圧力が上がり始めたとき)、2個の水面計の水位に差があるとき、水位の動きが鈍いとき、プライミングやホーミングが起きたとき、ガラス管を取り替えたとき、取扱者が交替するときなどに行います。ボイラー則第25条は、作業主任者に1日1回以上の機能点検を求めています(認定を受けた自動制御装置を備えたボイラーは3日に1回以上)。

蒸気圧力がある状態での手順は4段階です。蒸気コックと水コックを閉じてドレンコックを開き、ガラス管内の蒸気と水を出します。次に水コックを開いて水だけを吹き出させ、出方を見て閉じます。続いて蒸気コックを開いて蒸気だけを吹き出させ、出方を見て閉じます。最後にドレンコックを閉じ、蒸気コックを少しずつ開いてから水コックを開き、水位が素直に戻るかを見ます。

戻り方が遅ければ、連絡管やコックの詰まりを疑い、原因を除いてからやり直します。水面計のコックは、ハンドルを管軸と直角にしたときに開きます。圧力計のコック(管軸と同じ向きで開)とは逆なので、取り違えないようにします。

上:蒸気コック 下:水コック 最下部:ドレンコック(緑=開、赤=閉)①排出蒸気側水側蒸気コック・水コック閉ドレンコック開管内の蒸気と水を出す②水側の吹出し蒸気側水側水コックだけ開いて水を吹き出させ、出方を見て閉じる③蒸気側の吹出し蒸気側水側蒸気コックだけ開いて蒸気を吹き出させ、出方を見て閉じる④水位の戻りを確認蒸気側水側ドレンコックを閉じ、蒸気コックを少しずつ開いてから水コックを開き、水位の戻りを見る
蒸気圧力がある状態での水面計の機能試験。コックを1つずつ開いて、詰まりがないかを確かめる

水位検出器と圧力計はどう点検する?

水位検出器は、実際にボイラーの水位を下げて、低水位燃料遮断装置が燃料を遮断することや警報が鳴ることで作動を確かめます。フロート式はフロート室に、電極式は検出筒にスラッジがたまるので、それぞれ定期的に吹出しを行います。電極式は検出筒内の水が蒸気の凝縮で純度が上がると電気を通しにくくなるので、吹出しを怠ると低水位を検出できなくなります。電極棒は定期的に清掃します。

圧力計は、振動を受けず、内部が凍結したり80℃以上になったりしないようにし、目盛りの最高使用圧力の位置に見やすい表示をします(ボイラー則第28条)。サイホン管には水を入れておきます。指示に疑いがあれば試験用の圧力計と比べ、圧力がないのに指針が0に戻らないものは取り替えます。

給水ポンプはどう起動し、どう止める?

ディフューザポンプを起動する前には、ポンプ内と前後の配管に水が満たされ、空気が抜けていることを確かめます。起動は、吸込み側の弁を全開、吐出し側の弁を全閉にしてから行い、回転と圧力が上がったら吐出し弁を徐々に開きます。

止めるときは、吐出し弁を徐々に閉じて全閉にしてから電動機を止めます。グランドパッキンを使った軸封部は、運転中に少量の水が滴下する程度に締めておき、締めすぎによる焼き付きを防ぎます。運転中は振動や異音、吐出し圧力に注意します。

吹出しはどう行う?

吹出しは、ボイラー水の濃縮を防ぎ、底部にたまったスラッジを出すための作業です。ボイラー則第25条は作業主任者に適宜の吹出しを求め、第31条は1人で同時に2基以上の吹出しをしないこと、吹出し中にほかの作業をしないことを定めています。

吹出しは、運転前や運転を止めたとき、負荷の低いときに行います。吹出し弁が2個直列にある場合、ボイラーに近いほうが急開弁、遠いほうが漸開弁で、閉じるときは漸開弁を先に閉じてから急開弁を閉じます。吹き出しすぎると水位が下がるので、吹出し中は水面計から目を離しません。水冷壁の吹出しは運転中に行いません。

終わったら、吹出し弁が確実に閉じ、吹出し管から漏れがないことを確かめます。閉め方が不完全だと、運転中にボイラー水が少しずつ失われ、水位の異常低下の原因になります。

定期自主検査では何を見る?

ボイラー則第32条は、使用開始後1月以内ごとに1回、定期に自主検査を行い、結果を記録して3年間保存するよう定めています。1月を超えて使わない期間は行わなくてよく、その代わり使用を再開するときに検査します。異状が見つかったら、補修その他の必要な措置を講じます(第33条)。

ボイラー本体損傷の有無
燃焼装置油加熱器・燃料送給装置・バーナ・ストレーナ・バーナタイルと炉壁などの汚れ、つまり、損傷
煙道漏れその他の損傷、通風圧の異常
自動制御装置起動・停止の装置、火炎検出装置、燃料遮断装置、水位調節装置、圧力調節装置の機能の異常。電気配線の端子の異常
附属装置・附属品給水装置の損傷と作動状態、蒸気管と弁の損傷と保温、空気予熱器の損傷、水処理装置の機能

職場ではどう使う?

炉筒煙管ボイラーの日常点検では、朝の立ち上げで圧力が上がり始めたところで水面計の機能試験を行い、日誌に記録します。電極式の水位検出器があるボイラーなら、同じ時間帯に検出筒の吹出しを行い、低水位警報が鳴ることを確かめる流れにすると続けやすくなります。

月1回の定期自主検査の日には、バーナを外してノズルの汚れを見て、ストレーナの詰まりを清掃し、火炎検出器の受光面をふきます。記録は3年分を保管し、求められたときにすぐ出せるようにしておきます。

試験ではどう問われる?

安全弁では、エコノマイザの逃がし弁を「低く」調整する、過熱器用を「後に」作動させる、蒸気漏れをばねの締付けで止める、といった逆の記述が誤りになります。水面計の機能試験では、行う時期の中に正常な状態を1つ混ぜる型と、コックの操作順を並べ替える型が出ます。

給水ポンプでは、起動時と停止時の吐出し弁の開閉の入れ替え、吹出しでは急開弁と漸開弁の順の入れ替えと、ボイラー則第31条の「1人で2基同時にしない」の否定が典型です。

よくある質問

水面計の機能試験はどんな順番でコックを操作する?

蒸気コックと水コックを閉じてドレンコックを開き、水コック、蒸気コックの順に1つずつ開いて吹き出させます。最後にドレンコックを閉じ、蒸気コックを少しずつ開いてから水コックを開いて水位の戻りを見ます。

エコノマイザの逃がし弁は、本体の安全弁より高く調整する?低く調整する?

高く調整します。本体の安全弁が先に作動し、エコノマイザの逃がし弁はそれより高い圧力で開くようにします。過熱器用の安全弁は逆で、胴の安全弁より先に作動させます(ボイラー則第28条)。

給水ポンプの吐出し弁を閉じて起動するのはなぜ?

吐出し弁を閉じた状態で起動すると、起動時の電動機の負荷が軽くなるためです。回転と圧力が上がってから吐出し弁を徐々に開きます。

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