二級ボイラー技士/関係法令

ボイラー室と日常の管理

ボイラー室の要件と据付位置の距離、可燃物・燃料との距離、附属品の管理、ボイラー室の掲示、点火と吹出しの決まり、定期自主検査をボイラー則でまとめます。

ボイラー室に置かなければならないボイラーはどれ?

伝熱面積が3㎡を超えるボイラーは、専用の建物か、建物の中の障壁で区画された場所(ボイラー室)に設置します(ボイラー則第18条)。移動式ボイラーと屋外式ボイラーは除かれ、伝熱面積3㎡以下のボイラーはボイラー室の外に置けます。

ボイラー室には出入口を2以上設けます(第19条)。ボイラーを取り扱う者が緊急の場合に避難するのに支障がないボイラー室は、この限りではありません。

煙突からの排ガスの排出状況を観測するための窓をボイラー室に設けるなど、作業主任者が燃焼の状態を容易に監視できる措置も求められています(第22条)。

据付位置の距離は何m必要?

ボイラーの最上部から天井、配管その他の上部にある構造物までは1.2m以上とします(第20条第1項)。安全弁その他の附属品の検査や取扱いに支障がないときは、この限りではありません。

本体を被覆していないボイラーと立てボイラーは、外壁から壁・配管その他の側部にある構造物までを0.45m以上とします(同条第2項)。胴の内径が500mm以下で長さが1,000mm以下の小さなボイラーは0.3m以上です。検査や掃除に支障のない物は、側部の構造物に数えません。

出入口出入口配管など立てボイラー(本体を被覆していない)1.2m以上0.45m以上側部の構造物(壁・配管など)胴の内径500mm以下かつ長さ1,000mm以下は0.3m以上木製の棚0.15m以内0.15m以内の可燃物は金属以外の不燃性材料で被覆(ボイラー側が厚さ100mm以上の 不燃性材料で被覆されていれば不要)石炭(固体燃料)1.2m以上燃料タンク2m以上伝熱面積3㎡を超えるボイラーはボイラー室に設置し、出入口は2以上とする燃料との間に障壁を設けるなど防火の措置を講じたときは、燃料の距離の定めはこの限りでない寸法は模式で、実際の比率ではない
ボイラー室の距離の決まり(ボイラー則第19条〜第21条)

可燃物と燃料はどれだけ離す?

ボイラーと、ボイラーに附設された金属製の煙突や煙道の外側から0.15m以内にある可燃性の物は、金属以外の不燃性の材料で被覆します(第21条第1項)。ボイラー等が厚さ100mm以上の金属以外の不燃性材料で被覆されていれば、この被覆は要りません。

ボイラー室などに燃料を貯蔵するときは、ボイラーの外側から2m以上離します。固体燃料は1.2m以上です(同条第2項)。ボイラーと燃料や燃料タンクとの間に適当な障壁を設けるなど、防火のための措置を講じたときは、この限りではありません。

附属品はどう管理する?

安全弁は最高使用圧力以下で作動するよう調整します(第28条第1項第1号)。安全弁が2個以上あるときは、1個を最高使用圧力以下に調整すれば、他の安全弁は最高使用圧力の3%増以下で作動するよう調整できます(同条第2項)。過熱器用安全弁は、胴の安全弁より先に作動させます。

圧力計と水高計は、使用中に機能を害する振動を受けないようにし、内部が凍結したり80℃以上になったりしない措置を講じます。目もりには最高使用圧力を示す位置に見やすい表示をします。蒸気ボイラーの常用水位は、ガラス水面計かその近くに、現在水位と比べられるように表示します。

逃がし管と温水ボイラーの返り管は凍結しないよう保温し、燃焼ガスに触れる給水管・吹出管・水面測定装置の連絡管は耐熱材料で防護します。

ボイラー室の管理と点火・吹出しの決まりは?

ボイラー室などには関係者以外がみだりに立ち入ることを禁止し、その旨を見やすい箇所に表示します(第29条)。必要な場合を除いて引火しやすい物を持ち込ませず、水面計のガラス管やガスケットなどの予備品と修繕用工具類を備えます。ボイラー検査証と、ボイラー取扱作業主任者の資格・氏名は見やすい箇所に掲示し、燃焼室や煙道のれんがの割れは速やかに補修します。

点火は、ダンパーの調子を点検し、燃焼室と煙道の内部を十分に換気した後でなければ行えません(第30条)。吹出しは、1人で同時に2以上のボイラーについて行わず、吹出しの間は他の作業をしません(第31条)。どちらの条文も、事業者だけでなく労働者自身にも守る義務を課しています。

掃除や修繕でボイラーや煙道の内部に入るときは、冷却と換気を行い、移動電線はキャブタイヤケーブル等、移動電灯はガード付きのものを使わせ、使用中の他のボイラーとの管連絡を確実に遮断します(第34条)。

定期自主検査はいつ、何を調べる?

ボイラーの定期自主検査は、使用を開始した後、1月以内ごとに1回行います(第32条第1項)。1月を超えて使わない期間は不要ですが、使用を再び始めるときに行います。結果は記録して3年間保存し、異状があれば補修などの措置を講じます(第33条)。所轄労働基準監督署長への報告の定めはありません。

項目と点検事項は、条文の表で決まっています。安全弁や水面計がこの表に入っていないことは、問題の材料になります。

ボイラー本体損傷の有無
燃焼装置油加熱器・燃料送給装置、ストーカ・火格子は損傷、バーナは汚れ又は損傷、ストレーナはつまり又は損傷、バーナタイル・炉壁は汚れ又は損傷、煙道は漏れその他の損傷と通風圧の異常
自動制御装置起動・停止の装置、火炎検出装置、燃料しゃ断装置、水位調節装置、圧力調節装置は機能の異常。電気配線は端子の異常
附属装置及び附属品給水装置は損傷と作動の状態、蒸気管と附属する弁は損傷と保温の状態、空気予熱器は損傷、水処理装置は機能の異常

職場ではどう使う?

ボイラー室の点検表には、月1回の定期自主検査の欄と、毎日の水面計の機能点検の欄が並んでいることがよくあります。前者は事業者の検査(第32条)、後者は作業主任者の職務(第25条)で、根拠の条文が違います。定期自主検査の記録は3年分をまとめて保管します。

改修工事でボイラーの上に新しいダクトを通すときは、ボイラーの最上部からダクトまでが1.2m以上あるかを図面で確かめます。燃料タンクを増設するときも、ボイラーの外側から2m以上離せないなら、防火の障壁をどう設けるかを先に決めます。

試験ではどう問われる?

数字の入れ替えが中心です。上部1.2mと側部0.45m、小さいボイラーの0.3m、可燃物の0.15m、被覆の厚さ100mm、燃料の2mと固体燃料の1.2mを、互いに入れ替えた選択肢が作られます。

附属品の管理では、安全弁の「3%増」を別の割合にする、過熱器用安全弁を「後に」作動させる、圧力計の表示を「常用圧力」にする形がよく見られます。定期自主検査では、周期(1月以内ごと)と保存期間(3年)の入れ替え、報告の義務を付け加えた記述、表にない安全弁や水面計を点検項目に混ぜた記述に注意してください。

よくある質問

ボイラーの上部には何mの空間が必要ですか?

ボイラーの最上部から天井や配管などの上部の構造物まで1.2m以上です。安全弁などの附属品の検査と取扱いに支障がなければ、この限りではありません。

定期自主検査の結果は労働基準監督署に報告しますか?

報告の定めはありません。結果を記録して3年間保存します。周期は使用開始後1月以内ごとに1回です。

安全弁が2個あるとき、2個目はどう調整しますか?

1個を最高使用圧力以下で作動するよう調整したときは、もう1個を最高使用圧力の3%増以下で作動するよう調整できます。

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