二級ボイラー技士「附属品と附属設備」の練習問題(12問)

二級ボイラー技士の「附属品と附属設備」(ボイラーの構造に関する知識)から12問を収録しています。答えの下に解説があるので、間違えた理由をその場で確認できます。

過去の試験問題の転載や言い換えではなく、試験科目と法令・技術の内容から当サイトが独自に作成した問題です。

附属品と附属設備では何が問われる?

安全弁・逃がし管・圧力計・水面計などの附属品と、給水・送気・吹出しの装置、エコノマイザや空気予熱器の構造と役割が中心です。

附属品と附属設備で間違えやすいのはどこ?

給水弁はボイラーに近い側、逆止め弁はその外側。吹出し弁は近い側が急開弁。バケット式トラップは密度差(温度差ではない)。圧力計の最大指示値は最高使用圧力の1.5倍以上3倍以下。

二級ボイラー技士の全175問をクイズ形式で解く

附属品と附属設備をくわしく知るには?

安全弁・逃がし管・圧力計・水面計から、給水・送気・吹出しの装置、エコノマイザと空気予熱器まで、ボイラーに付く機器の構造と取付位置を条文の数字つきで整理しました。

附属品と附属設備の構造を読む

  1. ばね安全弁に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

    • ばね安全弁の吹出し圧力は、弁体を押し下げている錘の重さで調整する。
    • 揚程式安全弁は、弁座流路面積がのど部の面積より大きくなるように、リフトを大きくとったものである。
    • 全量式安全弁は、のど部の面積で吹出し面積が決まるように、リフトを大きくしたものである。正解
    • 安全弁は、蒸気ボイラーの蒸気部に弁軸を水平にして取り付ける。
    • 安全弁は、ボイラー本体から離れた蒸気配管の途中に取り付けるのがよい。
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    正しいのは「全量式安全弁は、のど部の面積で吹出し面積が決まるように、リフトを大きくしたもの」です。弁座流路面積がのど部の面積より十分大きくなるので、吹出し量はのど部で決まります。揚程式はリフトで決まる弁座流路面積が吹出し面積になります。ばね安全弁の吹出し圧力は、ばねの締付けで調整します。

  2. 蒸気ボイラーの安全弁に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

    • 安全弁は、ボイラー本体の容易に検査できる位置に直接取り付ける。
    • 安全弁の弁軸は鉛直にする。
    • 伝熱面積が50㎡以下の蒸気ボイラーでは、安全弁を1個とすることができる。
    • 過熱器には、過熱器の出口付近に安全弁を備える。
    • 安全弁の吹出し量の合計は、ボイラーの最大蒸発量の半分以上あればよい。正解
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    誤っているのは「安全弁の吹出し量の合計は、ボイラーの最大蒸発量の半分以上あればよい」です。安全弁は内部の圧力を最高使用圧力以下に保てるものでなければならず、構造規格の運用通達では吹出し量を最大蒸発量以上とするよう求めています。取付けは本体に直接で弁軸は鉛直、伝熱面積50㎡以下なら1個でよいとされています(構造規格第62条)。

  3. 温水ボイラーの逃がし管と逃がし弁に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

    • 逃がし管には、点検のときに閉止できるよう、途中に弁を取り付けておく。正解
    • 逃がし管は、ボイラー水の膨張分を高所の膨張タンクへ逃がすための管である。
    • 逃がし管は、内部の水が凍結しないように保温などの措置を講じる。
    • 逃がし弁は、水の膨張で圧力が設定値を超えると開いて水を逃がす。
    • 水の温度が120℃を超える温水ボイラーには、逃がし弁ではなく安全弁を備える。
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    誤っているのは「逃がし管には、点検のときに閉止できるよう、途中に弁を取り付けておく」です。逃がし管が閉じられると膨張した水の逃げ場がなくなり、圧力が異常に上がります。そのため逃がし管には弁やコックを設けません。凍結防止の保温はボイラー則第28条に定めがあり、120℃を超える温水ボイラーは安全弁を備えます(構造規格第65条)。

  4. ブルドン管圧力計に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

    • ブルドン管は、断面が真円の管を直線状に取り付けたものである。
    • 圧力が加わると、円弧状のブルドン管は曲がりが強くなる方向に縮む。
    • ブルドン管の中に高温の蒸気を直接入れることで、指示が速くなる。
    • 断面が扁平な管を円弧状に曲げたもので、圧力が加わると円弧が広がり、その動きを歯車で指針に伝える。正解
    • 圧力計のコックは、ハンドルが管軸と直角になったときに開いている。
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    正しいのは「断面が扁平な管を円弧状に曲げたもので、圧力が加わると円弧が広がり、その動きを歯車で指針に伝える」です。ブルドン管に高温の蒸気が入ると誤差や損傷の原因になるため、水を入れたサイホン管を介して取り付けます。コックはハンドルが管軸と同じ方向のときに開いている構造のものを使います。

  5. 蒸気ボイラーの圧力計に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

    • 圧力計は、蒸気が直接入らないように取り付ける。
    • 圧力計の最大指示値は、最高使用圧力と同じ値にする。正解
    • 圧力計への連絡管は、容易に閉そくしない構造にする。
    • 圧力計のコックや弁は、開閉の状況を容易に知ることができるものにする。
    • 電子式の圧力計を使う場合は、停電のときにも有効に機能するものでなければならない。
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    誤っているのは「圧力計の最大指示値は、最高使用圧力と同じ値にする」です。ボイラー構造規格第66条は、最大指示値が最高使用圧力の1.5倍以上3倍以下の圧力計に限っています。令和8年4月1日適用の改正後の条文は「指示値を確実に確認できる圧力計」とし、停電の場合にも有効に機能するものであることを求めています。改正の通達は、これを電子式の圧力計に関する規定の整備と説明しています。

  6. 水面測定装置に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

    • ガラス水面計は、ガラス管の最下部が安全低水面を指示する位置に取り付ける。
    • 平形反射式水面計は、水部が黒く、蒸気部が白く光って見える。
    • 二色水面計は、光の屈折率の違いを利用して、蒸気部を赤色、水部を緑色に見せる。
    • 験水コックは、ガラス水面計のガラス管取付位置と同等の高さの範囲に取り付け、最も下のものを安全低水面の位置にする。
    • 蒸気ボイラーには、胴の内径に関係なく、ガラス水面計を必ず3個以上取り付けなければならない。正解
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    誤っているのは「胴の内径に関係なく、ガラス水面計を必ず3個以上取り付けなければならない」です。ボイラー構造規格第69条では、貫流ボイラーを除く蒸気ボイラーに2個以上(多管式貫流ボイラーは1個以上)とし、胴の内径750mm以下などの場合は1個をほかの水面測定装置にできます。反射式は水部が黒、蒸気部が白く見え、二色式は蒸気部が赤、水部が緑に見えます。

  7. 水柱管とその連絡管に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

    • 水側連絡管は、途中に中高や中低の部分を設け、スラッジをためておく構造にする。
    • 水側連絡管をボイラーに取り付ける口は、水面計で見える最低水位より上に設ける。
    • 蒸気側連絡管は、途中にドレンのたまる部分がない構造にする。正解
    • 最高使用圧力1.6MPaを超えるボイラーの水柱管には、鋳鉄製のものを用いる。
    • 燃焼ガスに触れる水面測定装置の連絡管は、防護せずに取り付けてよい。
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    正しいのは「蒸気側連絡管は、途中にドレンのたまる部分がない構造にする」です。ドレンがたまると水面計の水位が正しく示されません。水側連絡管は中高・中低のない構造とし、取付口を最低水位より上にしてはいけません(構造規格第71条)。1.6MPaを超えるボイラーの水柱管は鋳鉄製にできず、燃焼ガスに触れる連絡管は耐熱材料で防護します。

  8. 給水系統の装置に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

    • 給水弁と逆止め弁をボイラーに近接して取り付けるときは、逆止め弁をボイラーに近い側に、給水弁をその外側に取り付ける。正解
    • ディフューザポンプは、羽根車の周囲に案内羽根を持つ遠心ポンプで、高い圧力のボイラーの給水に用いられる。
    • 渦巻ポンプは、案内羽根を持たない遠心ポンプで、主に低圧のボイラーの給水に用いられる。
    • 遠心ポンプは、羽根車をケーシングの中で回転させ、遠心作用で水に圧力と速度のエネルギーを与える。
    • 給水内管は、胴や蒸気ドラムの安全低水面よりやや下に取り付け、取外しができる構造にする。
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    誤っているのは「逆止め弁をボイラーに近い側に、給水弁をその外側に取り付ける」です。正しくは給水弁をボイラーに近い側に付けます。こうすると逆止め弁が故障しても、給水弁を閉じてボイラーの圧力を保ったまま修理できます。給水内管は安全低水面のやや下に置き、取外しできる構造とします(構造規格第76条)。

  9. 送気系統の装置に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

    • 沸水防止管は、水管ボイラーの水ドラムの底部に取り付け、スラッジを集める装置である。
    • 減圧弁は、蒸気の圧力を上げて遠くの使用先へ送るための弁である。
    • 主蒸気弁に仕切弁を用いると、弁を全開にしたときの蒸気の流れの抵抗が大きい。
    • 気水分離器は、発生した蒸気に含まれる水滴を分離して、乾いた蒸気を送り出すための装置である。正解
    • 過熱器は、ボイラーの給水を排ガスの熱で予熱する装置である。
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    正しいのは「気水分離器は、発生した蒸気に含まれる水滴を分離して、乾いた蒸気を送り出すための装置」です。低圧の丸ボイラーでは、蒸気取出し口の下に沸水防止管を置いて同じく水滴を分けます。仕切弁は全開時の流れの抵抗が小さい弁です。給水を予熱するのはエコノマイザで、過熱器は飽和蒸気を過熱蒸気にする装置です。

  10. 蒸気トラップに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

    • 蒸気トラップは、蒸気使用設備や配管にたまったドレンを、蒸気を逃がさずに自動的に排出する装置である。
    • バケット式トラップは、蒸気とドレンの温度差を利用して作動する。正解
    • フロート式トラップは、蒸気とドレンの密度の差を利用して作動する。
    • バイメタル式トラップは、蒸気とドレンの温度差を利用して作動する。
    • ディスク式トラップは、蒸気とドレンの熱力学的な性質の差を利用して作動する。
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    誤っているのは「バケット式トラップは、蒸気とドレンの温度差を利用して作動する」です。バケット式はフロート式と同じく、蒸気とドレンの密度の差で動くメカニカル式です。温度差で動くのはバイメタル式やベローズ式で、流れの速さなど熱力学的な性質の差で動くのがディスク式です。

  11. 吹出し装置に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

    • 間欠吹出しは、ボイラー水の濃度を一定に保つため、水面付近から少量ずつ連続して行う。
    • 連続吹出しは、ボイラーの底部にたまったスラッジを排出するためのものである。
    • 吹出し弁には、スラッジがたまりやすい玉形弁を用いるのがよい。
    • 吹出し管は、ボイラーの水面近くに取り付け、浮かんだ油分を排出するのが主な目的である。
    • 大型のボイラーでは、吹出し弁を2個直列に設け、ボイラーに近い側に急開弁、遠い側に漸開弁を取り付ける。正解
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    正しいのは「大型のボイラーでは、吹出し弁を2個直列に設け、ボイラーに近い側に急開弁、遠い側に漸開弁を取り付ける」です。吹出し弁にはスラッジがたまりにくい仕切弁やY形弁を使います。底部から間を置いて行う間欠吹出しはスラッジを出すためのもので、水面付近から少しずつ行う連続吹出しはボイラー水の濃度を一定に保つためのものです。

  12. エコノマイザと空気予熱器に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

    • エコノマイザは、煙道ガスの余熱で給水を予熱し、ボイラーの効率を上げる。
    • エコノマイザを設けると、通風抵抗が増える。
    • 空気予熱器を設けると燃焼温度が下がるので、窒素酸化物の発生量は必ず減る。正解
    • 空気予熱器で燃焼用空気を予熱すると、燃焼が良くなり、過剰空気を少なくできる。
    • 排ガス温度を下げすぎると、燃料中の硫黄分から生じる硫酸で低温腐食を起こすおそれがある。
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    誤っているのは「空気予熱器を設けると燃焼温度が下がるので、窒素酸化物の発生量は必ず減る」です。予熱した空気で燃焼させると燃焼温度は上がり、窒素酸化物は増える傾向にあります。エコノマイザも空気予熱器も排ガスの熱を回収して効率を上げますが、通風抵抗の増加と、排ガス温度の下げすぎによる低温腐食に注意が要ります。

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