二級ボイラー技士「燃焼の方式と燃焼装置」の練習問題(14問)
二級ボイラー技士の「燃焼の方式と燃焼装置」(燃料及び燃焼に関する知識)から14問を収録しています。答えの下に解説があるので、間違えた理由をその場で確認できます。
過去の試験問題の転載や言い換えではなく、試験科目と法令・技術の内容から当サイトが独自に作成した問題です。
燃焼の方式と燃焼装置では何が問われる?
空気比の意味、一次空気と二次空気の役割、油バーナの霧化の方法と調節範囲、燃料油の供給系統、ガスの拡散燃焼と予混合燃焼の違いが中心です。
燃焼の方式と燃焼装置で間違えやすいのはどこ?
圧力噴霧式は調節範囲が狭く、蒸気噴霧式は広い。燃焼用空気の大部分は二次空気。重油の加熱温度は低すぎると霧化不良、高すぎるとベーパロックと炭化物。逆火のおそれがあるのは予混合燃焼。
燃焼の方式と燃焼装置をくわしく知るには?
空気比と一次・二次空気、燃焼室熱負荷、油バーナの種類、燃料油の供給装置、ガスと石炭の燃焼方式を、計算の例題つきで解説します。
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空気比及び理論空気量に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 理論空気量をA0、実際空気量をA、空気比をmとすると、A0 = m × A の関係が成り立つ。正解
- 空気比が小さすぎると不完全燃焼になり、一酸化炭素やすすが増える。
- 空気比が大きすぎると排ガス量が増え、排ガスによる熱損失が大きくなる。
- 空気比は、実際に供給した空気量を理論空気量で割った値である。
- 理論空気量は、燃料を完全燃焼させるのに理論上必要な最少の空気量である。
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誤っているのは「A0 = m × A の関係が成り立つ」です。空気比は実際空気量を理論空気量で割った値なので、正しい関係は A = m × A0 で、一般の燃焼では実際空気量のほうが理論空気量より多くなります。空気比が小さすぎると不完全燃焼、大きすぎると排ガス熱損失の増加を招くので、適正な範囲で運転します。
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空気比と排ガスの成分に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 空気比が1のとき、乾き排ガス中には酸素が多く残る。
- 一般のボイラーの燃焼では、実際空気量を理論空気量より少なくして運転する。
- 完全燃焼しているとき、乾き排ガス中の酸素濃度が高いほど、空気比は大きい。正解
- 排ガス中の酸素濃度は燃焼用空気の過不足と関係がないので、燃焼の調節には使えない。
- 空気比を1より小さくすると、排ガスが持ち去る熱が減るので、ボイラー効率は必ず上がる。
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正しいのは「完全燃焼しているとき、乾き排ガス中の酸素濃度が高いほど、空気比は大きい」です。燃焼に使われなかった余分な空気の酸素が排ガスに残るためで、中小企業基盤整備機構のJ-Net21は、完全燃焼などを仮定した近似式として m = 21 ÷(21 − 酸素濃度%)を示しています。空気比1は理論空気量ちょうどで、この式では酸素濃度0%に当たります。一般の燃焼では空気比を1より大きくし、1より小さくすると不完全燃焼になります。燃焼用空気の過不足は、排ガス中のCO₂・CO・O₂の値で判断します。
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理論空気量が10.5 m³N/kgの燃料を、空気比1.2で燃焼させるとき、燃料1kg当たりの実際空気量に最も近いものはどれか。
- 2.1 m³N
- 8.75 m³N
- 11.7 m³N
- 12.6 m³N正解
- 50.0 m³N
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正しいのは「12.6 m³N」です。実際空気量は理論空気量に空気比を掛けて求め、10.5 × 1.2 = 12.6 m³N/kgとなります。10.5 ÷ 1.2 = 8.75 は掛け算と割り算の取り違え、10.5 × 0.2 = 2.1 は過剰な空気の分だけを求めた値です。空気比は1より大きいので、実際空気量は理論空気量より多くなると確かめてください。
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燃焼用の一次空気及び二次空気に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 油の燃焼では、一次空気が燃焼に必要な空気の大部分を占め、二次空気は着火を助けるためにわずかに送る。
- 油やガスの燃焼では、一次空気は噴射された燃料の周りに送られ、着火と初期の燃焼を安定させる。正解
- 二次空気とは、重油を霧化するためにバーナに送る蒸気や圧縮空気のことをいう。
- 二次空気は火炎の安定のためにバーナ付近だけに送り、燃焼の完結には関係しない。
- 火格子燃焼では、一次空気を燃焼室内の燃焼ガスに送り、二次空気を火格子の下から送る。
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正しいのは「一次空気は噴射された燃料の周りに送られ、着火と初期の燃焼を安定させる」です。燃焼に必要な空気の大部分は二次空気で、燃料とよく混ぜて燃焼を完結させる役目を持ちます。1つ目はこの量の関係を逆にしています。火格子燃焼では、一次空気を火格子の下から燃料層に、二次空気を燃焼室の燃焼ガスに送るので、5つ目も逆です。
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燃料消費量が90 kg/h、燃料の発熱量が40 MJ/kg、燃焼室の容積が2.5 m³のボイラーがある。燃焼室熱負荷に最も近いものはどれか。
- 160 kW/m³
- 250 kW/m³
- 400 kW/m³正解
- 1,000 kW/m³
- 1,440 kW/m³
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正しいのは「400 kW/m³」です。1時間の発生熱量は90 × 40 = 3,600 MJ/hで、1 kW = 3.6 MJ/hなので1,000 kWになります。これを燃焼室の容積2.5 m³で割ると400 kW/m³です。1,440はMJ/hのまま容積で割った値、1,000は容積で割り忘れた値です。燃焼室熱負荷は単位容積・単位時間当たりの発生熱量です。
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ボイラーの燃焼室に求められる要件に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 燃焼が終わる前の燃焼ガスが伝熱面に早く触れて冷やされるよう、燃焼室はできるだけ小さくすること。正解
- 炉壁は高温に耐え、空気の漏れ込みが少なく、放熱による損失が少ない構造であること。
- 着火を確実にするため、バーナ付近の炉内温度を高く保てること。
- 燃料と空気の混合が良く、燃焼が完結するだけの大きさと形をもつこと。
- 燃焼室の大きさを考えるときの目安の一つに、単位容積・単位時間当たりの発生熱量を表す燃焼室熱負荷がある。
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誤っているのは「燃焼が終わる前の燃焼ガスが伝熱面に早く触れて冷やされるよう、燃焼室はできるだけ小さくすること」です。燃焼の途中でガスが冷やされると、一酸化炭素やすすが残る不完全燃焼になります。燃焼室には、燃焼が完結するだけの大きさ、燃料と空気のよい混合、着火を助ける高い炉内温度、放熱と空気漏れの少ない炉壁が求められます。
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油バーナに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 圧力噴霧式バーナは、油の圧力で霧化するので、蒸気噴霧式バーナより燃焼量の調節範囲が広い。
- 回転式バーナは、回転するカップの内面で油を薄い膜にし、遠心力で微粒化する。正解
- 蒸気噴霧式バーナは、霧化に蒸気を使うため、油バーナの中で燃焼量の調節範囲が最も狭い。
- ガンタイプバーナは、大容量ボイラーで高粘度の重油を燃やすのに向いている。
- 圧力噴霧式バーナは、油圧を下げるほど霧化が良くなる。
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正しいのは「回転式バーナは、回転するカップの内面で油を薄い膜にし、遠心力で微粒化する」です。蒸気噴霧式バーナは比較的高圧の蒸気で油を微粒化し、燃焼量の調節範囲(ターンダウン比)が広いバーナです。圧力噴霧式は油圧を下げると霧化が悪くなるため調節範囲が狭く、ガンタイプはファンと圧力噴霧式バーナを組み合わせた小容量向けのバーナです。
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油バーナ及びその周辺の装置に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 圧力噴霧式バーナで燃焼量を減らそうとして油圧を下げすぎると、霧化が悪くなる。
- 戻り油式圧力噴霧バーナは、戻す油の量を調節して、燃焼量の調節範囲を広げたものである。
- 蒸気噴霧式バーナは、霧化の性能が良く、燃焼量の調節範囲が広い。
- 回転式バーナは、油の粘度が霧化に影響しないので、油の温度を管理する必要がない。正解
- バーナタイルは、炉壁のバーナ取付け部に設ける耐火物で、着火と火炎の安定を助ける。
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誤っているのは「回転式バーナは、油の粘度が霧化に影響しないので、油の温度を管理する必要がない」です。どの方式でも、油の粘度が高すぎると油膜や粒が大きくなり、霧化が悪くなります。回転式バーナでも、油に合った温度に加熱して粘度を整えます。戻り油式は戻す油の量で噴射量を変え、圧力噴霧式の狭い調節範囲を広げる工夫です。
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燃料油の供給装置に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- サービスタンクは、燃料を大量に長期間貯えるためのタンクで、貯蔵タンクより大きくする。
- ストレーナは、油を加熱して粘度を下げるための装置である。
- 油加熱器は、燃料油を加熱して、バーナで霧化しやすい粘度にする装置である。正解
- 貯蔵タンクの油は、流動点より低い温度に保って送油するとよい。
- 移送ポンプは、バーナに必要な圧力で油を噴射するためのポンプである。
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正しいのは「油加熱器は、燃料油を加熱して、バーナで霧化しやすい粘度にする装置である」です。A重油より粘度の低い油では、油加熱器を使わないことも多くあります。サービスタンクはボイラーの近くで油を一時的にためるタンクで、大量に貯えるのは貯蔵タンクです。ストレーナは異物を取り除くろ過器です。移送ポンプは貯蔵タンクからサービスタンクへ油を送るもので、バーナへ必要な圧力で送るのは噴燃ポンプです。
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重油の加熱温度に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 加熱温度が低すぎると粘度が高くなり、霧化が悪くなってすすが出やすくなる。
- 加熱温度が低すぎると、着火が悪くなったり、火炎が偏ったりする。
- 加熱温度が高すぎると、管内で油が気化してベーパロックを起こし、燃焼が不安定になる。
- 加熱温度が高すぎると、バーナ管内で油が炭化物を生じる原因になる。
- 加熱温度は高いほど霧化が良くなるので、上限を気にせず高めに設定するのがよい。正解
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誤っているのは「加熱温度は高いほど霧化が良くなるので、上限を気にせず高めに設定するのがよい」です。温度が高すぎると油が管内で気化してベーパロックを起こし、火炎が途切れたり、炭化物がバーナに付いたりします。低すぎると粘度が下がらず、霧化不良によるすすや火炎の偏りが出ます。加熱温度は油の種類とバーナに合った範囲に保ちます。
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気体燃料の燃焼方式に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 予混合燃焼は、ガスと空気を別々に噴出させて燃やす方式で、逆火のおそれがない。
- 拡散燃焼は、ガスと空気をバーナの中で完全に混ぜてから噴出させる方式である。
- 拡散燃焼は、ガスと空気を別々に噴き出して混ぜながら燃やすので、バーナの中に混合気ができず、逆火のおそれがない。正解
- 予混合燃焼は、火炎が長くなるので、燃焼室の容積を大きくとる必要がある。
- ガスの燃焼では、油の燃焼と違い、燃焼用空気の量を調節する必要がない。
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正しいのは「拡散燃焼は、ガスと空気を別々に噴き出して混ぜながら燃やすので、バーナの中に混合気ができず、逆火のおそれがない」です。ガスと空気をあらかじめ混ぜてから噴き出すのは予混合燃焼で、火炎は短くなりますが、混合気がバーナの中へ燃え戻る逆火に注意がいります。ガスの燃焼でも、燃焼用空気の量は調節します。
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固体燃料の燃焼方式に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 火格子燃焼は、火格子の上で石炭などを燃やす方式で、一次空気は火格子の下から送る。
- 微粉炭燃焼は、石炭を細かい粉にし、空気とともにバーナから吹き込んで燃やす方式である。
- 流動層燃焼は、砂などの粒子の層に下から空気を送り、燃料を流動させながら燃やす方式である。
- 流動層燃焼では、層内に石灰石を入れることで、炉内で硫黄酸化物を減らすことができる。
- 流動層燃焼は、燃焼温度が高いので、窒素酸化物の発生が多い。正解
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誤っているのは「流動層燃焼は、燃焼温度が高いので、窒素酸化物の発生が多い」です。流動層燃焼は、層の中で燃料と空気がよく混ざるので比較的低い温度で燃やすことができ、窒素酸化物の発生が少ない方式です。層に石灰石を入れて炉内で脱硫できることも特徴です。微粉炭燃焼は粉にした石炭を空気とともに吹き込んで燃やします。
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燃焼の基礎に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 燃焼の三要素は、可燃物、酸素(空気)及び点火源(温度)である。正解
- 液体燃料は、霧化して粒を大きくするほど表面積が大きくなり、燃焼が速くなる。
- 燃焼に必要な空気が不足すると、排ガス中の一酸化炭素は減る。
- 燃焼の速さは、燃料と空気の混合の良しあしには関係しない。
- 気体燃料も、燃焼させる前にバーナで霧化する必要がある。
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正しいのは「燃焼の三要素は、可燃物、酸素(空気)及び点火源(温度)である」です。三つのうちどれかが欠けると燃焼は続きません。液体燃料は粒を細かくするほど表面積が大きくなって燃えやすくなるので、2つ目は大小が逆です。空気が不足すると不完全燃焼で一酸化炭素が増え、燃焼の速さは燃料と空気の混合の良しあしで大きく変わります。
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燃料油タンクに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 貯蔵タンクには、油面計、通気管、ドレン抜き弁などを設ける。
- タンクの底には水分やスラッジがたまるので、ドレン抜き弁から定期的に排出する。
- サービスタンクは、ボイラーの近くに置き、バーナへ送る油を一時的にためるタンクである。
- B重油やC重油を貯えるタンクには、送油できる粘度に保つための加熱管を設けることがある。
- 油の取出し口はタンクの底面に接して設け、底にたまった水やスラッジも一緒に送り出すようにする。正解
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誤っているのは「油の取出し口はタンクの底面に接して設け、水やスラッジも一緒に送り出す」です。底にたまった水やスラッジを吸い込むと、ストレーナの詰まりやいきづき燃焼の原因になるので、取出し口は底面から少し上げて設けます。たまった水やスラッジはドレン抜き弁から排出します。粘度の高い重油のタンクに加熱管を設ける記述は正しい内容です。
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