二級ボイラー技士「自動制御」の練習問題(11問)
二級ボイラー技士の「自動制御」(ボイラーの構造に関する知識)から11問を収録しています。答えの下に解説があるので、間違えた理由をその場で確認できます。
過去の試験問題の転載や言い換えではなく、試験科目と法令・技術の内容から当サイトが独自に作成した問題です。
自動制御では何が問われる?
オンオフ・比例・積分・微分の制御動作、蒸気圧力と水位の制御、燃焼安全装置と火炎検出器、シーケンス制御の電気部品が中心です。
自動制御で間違えやすいのはどこ?
三要素式は水位・蒸気流量・給水流量。整流式光電管は油用でガスに不向き、フレームロッドはガス用。動作すき間を小さくすると発停が増える。オフセットを消すのは積分動作。
自動制御をくわしく知るには?
オンオフ・比例・積分・微分の制御動作、蒸気圧力・温度・水位の制御、燃焼安全装置と火炎検出器、シーケンス制御の部品を、ボイラーでの使われ方と合わせて説明します。
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自動制御に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- シーケンス制御は、制御量の値を目標値と比較し、その差をなくすように操作量を調節する制御である。
- フィードバック制御は、制御量を目標値と比較し、差があれば訂正動作を行う制御である。正解
- オンオフ動作では、動作すき間を小さくするほど、操作端の開閉の回数は少なくなる。
- 比例動作だけで制御すると、オフセットが生じることはない。
- 積分動作は、偏差の変化の速さに比例して操作量を変える動作である。
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正しいのは「フィードバック制御は、制御量を目標値と比較し、差があれば訂正動作を行う制御」です。あらかじめ決めた順序で各段階を進めるのがシーケンス制御です。比例動作だけでは偏差が残るオフセットが生じ、これを積分動作で消します。偏差の変化の速さに応じて動くのは微分動作です。
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制御動作に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- オンオフ動作は、制御量が設定値から外れると、操作量を全開か全閉のどちらかにする動作である。
- ハイ・ロー・オフ動作は、燃焼を高燃焼、低燃焼、停止の3段階で切り替える動作である。
- 比例動作は、偏差の大きさに比例して操作量を連続的に変える動作である。
- オンオフ動作の動作すき間を小さくしすぎると、制御量の変動は大きくなるが、燃焼の発停の回数は少なくなる。正解
- PID動作は、比例、積分、微分の3つの動作を組み合わせたものである。
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誤っているのは「オンオフ動作の動作すき間を小さくしすぎると、制御量の変動は大きくなるが、燃焼の発停の回数は少なくなる」です。動作すき間を小さくすると、制御量の変動は小さくなる代わりに発停が頻繁になり、機器の寿命を縮めます。大きくすると発停は減りますが、圧力や温度の振れ幅が大きくなります。
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蒸気圧力の制御に用いられる装置に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- オンオフ式蒸気圧力調節器は、ベローズなどで圧力を受け、設定圧力でスイッチを開閉してバーナの燃焼を断続させる。正解
- 圧力制限器は、蒸気圧力が低くなりすぎたときに燃料を遮断して、燃焼を止める装置である。
- 蒸気圧力調節器や圧力制限器は、蒸気が直接ベローズに入るように、サイホン管を使わずに取り付ける。
- 比例式蒸気圧力調節器は、燃焼を全開と全閉の2つの状態でしか制御できない。
- 比例式蒸気圧力調節器は、蒸気の圧力を測るだけで、燃料や空気の量を動かす機器とはつながっていない。
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正しいのは「オンオフ式蒸気圧力調節器は、ベローズなどで圧力を受け、設定圧力でスイッチを開閉してバーナの燃焼を断続させる」です。圧力制限器は圧力の異常な上昇を検出して燃料を遮断する装置です。どちらも高温の蒸気がベローズに直接入らないよう、水を入れたサイホン管を介して取り付けます。比例式はコントロールモータで燃料や空気の量を連続して変えます。
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ボイラーの水位制御に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 単要素式は、水位だけを検出して給水量を調節する方式である。
- 二要素式は、水位と蒸気流量を検出して給水量を調節する方式である。
- 三要素式は、水位、蒸気圧力、燃料流量を検出して給水量を調節する方式である。正解
- フロート式水位検出器は、フロートの上下の動きでスイッチを開閉する。
- 電極式水位検出器は、水の導電性を利用し、電極棒が水に触れているかどうかで水位を検出する。
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誤っているのは「三要素式は、水位、蒸気圧力、燃料流量を検出して給水量を調節する方式」です。三要素式が検出するのは水位、蒸気流量、給水流量の3つです。二要素式は水位と蒸気流量、単要素式は水位だけを見ます。検出器にはフロートの動きを使うフロート式と、水の導電性を使う電極式があります。
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燃焼安全装置に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 燃焼安全装置は、作動用の電源が断たれたときには、燃料の供給を続けるものでなければならない。
- 作動用の電源が断たれて燃料を遮断した後、電源が復帰すれば自動的に遮断が解除されるものがよい。
- 自動点火のボイラーで点火できなかった場合でも、燃焼安全装置は自動で再起動を繰り返すものがよい。
- 燃焼安全装置は、異常消火が起きても、燃焼用空気の供給が続いていれば燃料を遮断しない。
- 燃焼に先立って火炎の誤検出がある場合には、燃焼を開始させない機能を持たなければならない。正解
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正しいのは「燃焼に先立って火炎の誤検出がある場合には、燃焼を開始させない機能を持たなければならない」です(構造規格第85条第4項)。燃焼安全装置は異常消火や燃焼用空気の異常な供給停止を検出して直ちに燃料を遮断し、電源が断たれたときも遮断します。電源が戻っても自動では解除されず、点火に失敗したときは手動で操作するまで再起動できません。
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火炎検出器に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- フレームロッドは、火炎の導電作用を利用したもので、ガス燃焼の点火用バーナなどに用いられる。
- 紫外線光電管は、感度が良く、炉内の赤熱した耐火物の放射に影響されにくいので、油とガスのどちらの燃焼にも使える。
- 整流式光電管は、ガス燃焼の火炎の検出に最も適しており、油燃焼には使えない。正解
- 硫化カドミウムセル(CdSセル)は、受ける光の量で電気抵抗が変わる性質を利用したものである。
- 火炎検出器の受光面が汚れると、火炎があっても検出できず、燃料が遮断されることがある。
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誤っているのは「整流式光電管は、ガス燃焼の火炎の検出に最も適しており、油燃焼には使えない」です。整流式光電管は油燃焼の火炎検出に使われ、ガス燃焼には向きません。ガスの点火用バーナにはフレームロッド、油とガスの両方には紫外線光電管が使われます。受光面の汚れは、火炎があるのに不着火と判定される原因になります。
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温度の制御と検出に用いられる装置に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 温度調節器は、ボイラーの蒸気圧力を検出して燃焼量を調節する装置である。
- 溶液密封式温度調節器は、感温体内の液体が温度で膨張・収縮する動きをベローズなどで伝え、スイッチを動かす。正解
- 熱電対は、2種類の金属線の接合部の温度差によって電気抵抗が変わることを利用した温度検出器である。
- 測温抵抗体は、温度によって起電力が生じる性質を利用した温度検出器である。
- 感温体を保護管に入れる場合、保護管と感温体のすき間は空けたままにしたほうが応答が速い。
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正しいのは「溶液密封式温度調節器は、感温体内の液体が温度で膨張・収縮する動きをベローズなどで伝え、スイッチを動かす」ものです。熱電対は接合部の温度差で生じる起電力を、測温抵抗体は金属の電気抵抗が温度で変わる性質を使います。感温体を保護管に入れるときは、すき間にシリコングリスなどを入れて熱を伝わりやすくします。
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シーケンス制御の回路に使われる電気部品に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 電磁リレー(電磁継電器)は、コイルに電流を流すと鉄心が電磁石になり、接点を開閉する。
- メーク接点(a接点)は、コイルに電流が流れると閉じる接点である。
- ブレーク接点(b接点)は、コイルに電流が流れると開く接点である。
- タイマは、操作を加えた瞬間に接点を開閉し、時間の遅れを作ることはできない。正解
- リミットスイッチは、物体がある位置に来たことを検出して接点を切り替えるスイッチである。
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誤っているのは「タイマは、操作を加えた瞬間に接点を開閉し、時間の遅れを作ることはできない」です。タイマは設定した時間の遅れをおいて接点を開閉する部品で、プレパージの時間などを決めるのに使われます。電磁リレーはコイルの電磁石で接点を動かし、メーク接点は通電で閉じ、ブレーク接点は通電で開きます。
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蒸気ボイラーの自動制御装置に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 自動給水調整装置は、蒸気ボイラーごとに設けなければならない。正解
- 低水位燃料遮断装置は、運転中に水位が安全低水面以下になった場合にだけ作動すればよく、起動時の水位は検出しなくてよい。
- 貫流ボイラーには、ボイラー水の不足に備える装置を何も設けなくてよい。
- 低水位警報装置は、どのようなボイラーでも低水位燃料遮断装置の代わりとして使ってよい。
- 燃焼安全装置は、燃焼用空気の供給が止まっても、火炎が残っていれば燃料を遮断してはならない。
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正しいのは「自動給水調整装置は、蒸気ボイラーごとに設けなければならない」です(構造規格第84条)。低水位燃料遮断装置は、起動時に水位が安全低水面以下の場合と、運転中にそこまで下がった場合の両方で燃料を遮断します。貫流ボイラーにはボイラー水の不足で燃料を遮断する装置などを設け、警報装置で代えられるのは緊急遮断が不可能な場合などに限られます。
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自動制御による油だきボイラーの起動から停止までの動作に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 起動すると、まず送風機で燃焼室と煙道を換気するプレパージを行う。
- プレパージの後に点火し、火炎検出器で火炎を確かめながら燃焼を続ける。
- 燃焼を停止した後は、炉内の温度を保つため、送風機をすぐに止める。正解
- 燃焼の停止後に送風機で炉内を換気することを、ポストパージという。
- 点火に失敗したときは燃料が遮断され、原因を調べてから再点火する。
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誤っているのは「燃焼を停止した後は、炉内の温度を保つため、送風機をすぐに止める」です。燃焼を止めた後も送風機を回し、炉内に残った可燃ガスを追い出すポストパージを行います。起動時のプレパージと同じく、炉内に可燃ガスを残さないことで、次の点火のときの爆発を防ぎます。
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次の文中の(A)、(B)に入る語句の組合せとして、正しいものはどれか。「比例動作だけで制御を行うと、負荷が変わったときに制御量が目標値からずれたまま落ち着く(A)が生じる。これを取り除くために(B)動作を組み合わせる。」
- A:ハンチング B:微分
- A:オフセット B:微分
- A:ハンチング B:積分
- A:動作すき間 B:オンオフ
- A:オフセット B:積分正解
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正しいのは「A:オフセット B:積分」の組合せです。比例動作は偏差に比例して操作量を変えるので、負荷が変わると偏差が少し残った状態で釣り合います。この残った偏差がオフセットで、偏差を時間で積み上げて操作量を変える積分動作で消します。ハンチングは制御量が周期的に振れ続ける状態を指します。
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